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●桜の下で眠る。

桜の木の下。
いつもここで昼寝をしていた君たち、
お気に入りの場所だった。
今はここで永い眠りについている。


今年も桜が咲いた。
見上げると懐かしい日々が蘇る。


●年を重ねる度に...

ダブが旅立って7年が過ぎた。
なのに想い出は色あせないし、
年が積み重なるにつけ、ダブが旅立った日のことがより克明に思い出される。
文章がもっとうまかったら、
この思いもよらない感情をうまく伝えられるのに...。

きっといなくなってしまったことを
自分の中で受け止めることができたから、
心の奥に鍵をかけてしまって置いたものがでてきたのかもしれない。
だから、今更あの時のことを書いておきたくなった。





旅立った日
とうとう庭に出る元気もなく、大量の嘔吐をする。
辛そうな表情で、甘える声を出し見つめる。
本当は辛いのに引き止めている私のせいで
旅立つことを踏みとどまっていることが
その表情からわかった。
『もうがんばったからいいよ。お別れしよ。』
そして、別れの言葉をダブに伝えると...
静かに目を閉じ、眠るように息を引き取った。

それから、何分もしないうちに息子が帰ってきた。
玄関に入るなり、『ダブは大丈夫?』
『もう、ディーのところに行っちゃったんだ...』
別れが言えなかったと泣き崩れる息子を見て
私の悲しみは心の深いところに仕舞い込まれて行った。
私はちゃんと別れが言えた...
それはどんなにか幸せなことだったのかと
思わずにいられなかったから...。

悲しい気持ちは、未だにまるで鍵がカチッと開くように
こぼれ出して来る。
私はまたあわてて、別れの時の会話を思い出して、ふたをし、
鍵を閉めなおす。
でも、それもそろそろしなくていいかもしれない
と思える時間が過ぎている...。


コーヒーブレイク

疲れた時は、コーヒーを飲んで一息。

残暑がまだまだ厳しいです。
暑い季節でも私はコーヒーは熱いもの、そして濃いものが好き。
湯気から香るコーヒーがじんわり気持ちをリラックスさせてくれる。
そして、一口含めばカラダに英気が充電される。

きょうもコーヒーは2杯目。
このエスプレッソカップは想い出のあるもの。
かれこれ20年以上も前、新婚旅行で行ったベネチアのレストランで頂いた。
というか、新婚旅行の勢いで舞い上がっていて失礼を承知でねだったら、
ウエィターのお兄さんがウインクして、手を懐に入れる仕草。
『こっそり持って行きなさい』と伝えてくれた。

あのレストラン『モンティン』あの後一度だけでかけたけれど、
今まだあるだろうか...。
美味しいお店だったな〜。

ディーが残したもの

最初にちいさなしあわせを教えてくれたのは、
ディーでした。


あの頃、あなたのぬくもりがそばにあるのが当たり前だった。
だからその当たり前のことがしあわせだって気づかなかったんだ。
あなたを失ってもう7年7ヶ月、
私はちいさなしあわせをちゃんと見つけられているかしら。

そんな気持ちで見つけたちいさなものを
ここに綴っていこう。


写真/2001年撮影